はい、続きです。
前回の記事
【モノを手放したら、心が穏やかになった】
ことの理由の一つに、
【お気に入りのモノだけを持つことで、モノを選ぶことでの悩みが減った】
と言うのがあると思います。
ファッションに置き換えると、毎日着る服に悩まなくて済むようになった、ということがよく聞かれますね。
わたしもこれまで服を山ほど買ってきて、山ほど手放し、でも着る服がない…なんてウンウン悩むのに疲れてきて、服の量はミニマムになりました。それと、パーソナルスタイリストの仕事がしたい、と思うようになったのはほぼ同時期。
でも、はたして自分のファッションの完成度としてはどうなのか?骨格診断+パーソナルカラー診断をセルフチェックできる本を参考に、なんとなく自分に似合いそうなものでワードローブを揃えてみたけど、これでいいのか?
そう思い、for*styleのスタイリストスクールに入学する前に、そこのお客様向けのサービスである「セルフコーディネートレッスン」というものに参加しました。
パーソナルカラー・体型・顔パーツの診断と、服装心理診断®の4つの診断を受け、自分に似合うものと、洋服の選び方のクセを知り、自分一人で服を選べるようになる、というものです。
こういったサービスを受けるのは初めてで、2か月ほどの期間でしたがとても楽しく、自分に似合うものもより広く深くわかりました。そしてこのレッスンを受けたことで、スクールへの入学を決めたのでした。
◆
月日は流れ…学び始めてから3か月経った今。
自分に似合うもの、わかっているハズなのに、何だかこの春は買い物の失敗が止まらない。
思い当たる理由は
・本格的にファッションを学び出したことで、服を選ぶ基準が以前より厳しくなり、基準に合わなくて手放さざるを得ない服が出てきた
・学ぶうち、ワードローブにもっと色んなアイテム(主に小物)を加えたほうがいいと思い、自分自身や手持ちのものとの相性と、なりたいスタイルに近づけるか、という事を深く突き詰め切らないまま買い足したが、結局合わなかった
こんな感じかと思います。
でも、これならまだいいんです。もっとサイズやディテールによく気を配り、ワードローブをきちんと見た上で、何を買い足すかを厳選すればいいだけの話。目指すスタイルの方向性はまだ固まりませんが、あまりモノは増やさぬよう、テイストも2つ~3つに絞るつもりでいます。
しかしこれだけでは説明がつかないので、もっと具体的に説明します。この春夏、買って失敗したものの一部と、その理由です。
①アイボリーのブラウス
キレイめなトップスが欲しくて買ったが、ボタンがゴールドだと思っていたらシェルのような素材で、ナチュラル度合いがちょっと強かった。ネット通販で買った。
②トレンチコート
長年着ていたものを処分し、代替品として買ったが、生地が薄く、裏側もお粗末だった。7,000円ぐらいで安かった。実物を見ず、ネット通販で買った。
③黒いサンダル
サイズ表記よりも大き目のつくりで、足に合わなかった。ネット通販で2,500円ほどで安かった。
④スリッポン
↑でも紹介しています
サイズが少し大き目のせいか、ソールが思ったより厚く、スポーティな雰囲気が強くて使いづらかった。ネット通販で5,000円ぐらいで安かった。
⑤シルバーのエスパドリーユ
軽くて履きやすいが、形が丸すぎてほっこりカジュアルな足元になってしまうことに後々気づいた。店舗で買ったが、2,000円ぐらいで安かった。
そんなわけで、
失敗を繰り返す最大の原因は
ネット通販
と
安い理由で買うから
です。
ネット通販は便利です。星の数ほどの商品の中から、欲しいものを条件で絞り込み、そこから比較して選べます。サイズも書いてあるし、スペックもだいたいわかる。
何と言っても、わたしが住んでいるこの水戸、ほんとうにお店がないんです。雑誌でいいなと思う服があっても、そのショップが近くにありません。一昔前は駅前も栄えており、一日ショッピングを楽しむこともできたのですが…今や買い物難民状態です。
しかし、もうファッションのことでの悩みを増やしたくない。買ってイメージと違くて、そのたびイチイチ返品とか妥協して着るとか、そーゆーのもう、いいです笑
今後は極力ネットに頼らず、実物を見て買うつもりです。できれば毎シーズン、綿密に計画を立てた上で都内に出向いて買い物したいです。
問題は、安い物を選んでしまうことの方です。
でも仕方ないんです。わたしは主婦で、仕事はアルバイト。単純に収入が減ったいま、そんなに高いものは買えません。それこそ通販サイトでのセールやクーポンを狙うとか、少しでも安いものを買わないと。
もはや無意識的にそう思っていたのですが、最近、件のセルフコーディネートレッスンで言われたことを思い出しまして。
それは最終回の日。服の悩み、サポート講師の方に全部吐き出してみたら、
「川﨑さんは、量は少なくても、ひとつひとつ、いいモノを買ったほうがいいんじゃないですか?」って。
服装心理学®でわかった、人やモノへの「愛着性」が一位だったわたしの性格。それにわたしの悩みを照らし合わせた上での、そのアドバイス。
それで霧がサーーっと晴れたようになって。
ミニマリスト的な考えでよかったんだ!数は少ないけど、お気に入りに囲まれて暮らす、でいいんだ!
って、心底うれしかったんです。
なのになんで。つい、安さに負けて選んで、失敗してしまうのか。
失敗したもの、全部合計したら、いいアウターの一着や二着、買えたかもしれないのに…
しかもそれに輪をかけて、アイテムが安価で揃えやすい、エスニックやボヘミアンなテイストや、古着の方がいいかな?なんてことまで考えています。いやそもそも、そっち系好きだったっけ?
もう、これは何か変だ。
ここまで追い詰められたわたしは、こういったなかなか直らない意識には、幼少期の環境や経験が影響しているのではと思い、子どものころのことを振り返ってみることにしました。
◆◆◆
わたしは裕福な家庭で育った子どもではありませんでした。
古い社宅に家族5人で住んでおり、その居間で、父と母が仕事や家事の合間に、何かの部品を組み立てる内職をしていたのをよく覚えています。
また、わたしが小学生のあいだに数年間、父が病気で入院していたので、生活は大丈夫なのかな、と幼いながらに思ったりもしていました(おそらく実際大変だったと想像します)。
自分の家が裕福な方ではないと、ふと実感したのは小学校5年生のとき。
クラス替えで友達になった子の着ている洋服がいつもかわいくて、今でも鮮明に覚えているのが、黒地にグリーンや黄色の、マーガレット柄のタイツ。とてもオシャレに見えて、それを見た瞬間、「あ、この子のうちはお金持ちだからオシャレなんだ。うちはそういういい服は買えないな」と思ったのです。
お小遣いも、わたしは月に500円でした。周りの友達は、遊びに行くときにその都度もらう、という子がほとんど。近所のデパートに友達何人かで行って、みんなでアイス食べる?とサーティワンの前で盛り上がっていたのに、わたしは200円ぐらいしか持っていなくて、遠慮したことなんかもよく覚えています。
ちなみに母方の祖母はとても倹約家で、座右の銘は「貯金は裏切らん」。ですがその貯金で、大好きな旅行に年に何度も行っていて、家も平屋でしたが現金一括で建て替えたりして、母がよく、ばあちゃんはそこがすごいと言っていました。
お金は大切。貯金があれば、安心。
うちは父が働いていないから、お金ないに違いない。家もボロくて狭い。高いものなんて買えない。どちらか選ぶなら、安い方…。
わたしの家は、お金がない…。
でも。
今思えば、不幸なわけじゃなかった。家族5人でキャンプに行ったり、みんなでペットを飼ったり。母はわたしの味方だったし、わたしをとてもかわいがってくれた。兄弟ともケンカもひどかったけど、仲良く遊んだ記憶の方が強く残っているし、楽しかった。
わたし幸せだったのか。それなりに色々あったし、お金もなかったかもしれないけど。別に普通に幸せだったんだ。
子どものころ、不安だったけど。
そのままのわたしで大丈夫なんだ。ちゃんと幸せだったんだ。
そのままで、大丈夫だよ!今も未来も、幸せだからさ。
◆◆◆
えっと…。
何だか急にノスタルジーでしたが、これで呪いは解けたのでしょうか?笑
そう。わたしは大丈夫なんです。昔も幸せだったし、今も幸せです。
もちろん嫌な事や悲しい事がないわけではないし。
でも、大切な家族と、なりたい職業があって、それだけですごく幸せと感じています。
(本音いうと働かなくてもフェイラー買える主婦の友達や旦那さんにブランドバッグ買ってもらったからまた家事がんばろうとか言ってるインスタの専業主婦っぽい人とかめっっっちゃ羨ましいぞコノヤロー)
幸せが何かみたいなことは語るつもりはありませんが、ただ、今も今までも幸せだっただけってのが、今の心境を表すのに一番適しているかなと思います。
これからは心置きなく◎でも一つ一つのモノ選びは慎重・真剣に、
お気に入りとの出会いと生活を、楽しんでいきたいです!